コルクの使い道で最もよく知られているのはワインの栓。
かびや細菌に侵されず、ワインの呼吸を可能にするため、コルクの特性が十分に生かされています。
ブナ科植物のコルク樫の樹皮をはいだものがコルクなのですが、その組織は建材に役立つ性質も多く1㎤中に細胞が約4000万個あり、弾力性と断熱性に富んでいます。
また「スベリン」と言う、虫が嫌う成分も含まれています。
目の詰まったコルクはワインの栓、中程度の密度は機械等の振動吸収材として、そして目の粗いものが建材に使われます。
コルクくずを金属型枠に入れて熱を加えながら圧縮すると、コルク内部にある接着成分がにじみ出し互いが結合します。
それを蒸し焼きにしたのが炭化コルクです。
コルク本来の防虫性・断熱性に、炭化による空気の浄化・吸湿作用も加わり、断熱材にもってこいの素材と成ります。(弊社外断熱標準仕様)
現在問題になっているアスベスト(石綿)やその他の断熱材、グラスウールやロックウールとは健康的見地からも、比べ物にならないほど優秀な天然素材なのです。
ただし、ちょっとした難点もあり、ポルトガルやスペインなどの地中海沿岸地でしか育たず、木が育つまでに15年ほど待たなくてはならないうえ、手作業でしかコルク樹皮をはがせません。
しかし、コルクは樹皮をはがしても9年も経てばその樹皮をまた再生するので、伐採せずに1本の木から約10回も原料を採ることが出来ます。
産地では国の管理の元、大切に育てられています。
心笑の建てる「無添加住宅」ではこの大変貴重な自然の恵みである炭化コルクをポルトガルより直輸入することで単価をおさえています。(「目から鱗のうんちく話」より)